超硬合金とは、炭化物(タングステンカーバイド)をコバルト・ニッケル等の鉄属金属をバインダーとして焼結結合させた合金です。物性が安定しており、高温下においても高硬度、高強度を維持することがその最大の特徴です。
特にWC-Co系の超硬合金が機械的性質において最も優れており、通常、 超硬合金といえばこのWC-Co系合金を指します。
当社の取り扱う超硬合金は、切削工具に多用される超微粒子や超々微粒子、K種をはじめ、金型材として用いられ、耐摩耗・耐衝撃性に優れたV種、トンネル掘削機(シールドマシン)や基礎掘削機の爪部に用いられるE種、主にフェライト用の金型材として用いられるWC-Ni系の非磁性超硬合金など、多岐にわたっております。
① 硬さが大きい
セラミック、サーメットに次ぐ(近い)硬さを有します。また、高温時の硬さ低下が少なく、靱性にも優れています。
② ヤング率(縦弾性係数)が大きく剛性が高い
ヤング率は鉄の約3倍。塑性変形が極めて少なく、圧縮強度も高い材料です。
③ 比重が大きい
鉄・鋼の約2倍の密度を持っています。
④ 熱膨張が少ない
熱膨張係数は鋼のほぼ2分の1で、熱による変形が少ない材料です。
JIS/当社材種 | 硬さ(HRA) | 熱膨張率(10-6/K) | 抗折力(N/㎟) | 圧縮強度(N/㎟) | ヤング率(GPa) | |
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超微粒子材 | Z-20/WF15 | 91.8 | 6 | 3720 | 6370 | 520 |
耐摩・耐衝撃材 | VM-30/KG1 | 92 | 5 | 3040 | 5690 | 630 |
高速度工具鋼 | - | 80ー85 | 10~ | ≦4000 | ≦4000 | 200 |